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【学歴無くても】高校中退後にぜひとも用意したい3つのもの②国語力【これさえあればへっちゃら】

高校中退後に用意したい3つのもの②国語力

オンライン国語教室・小論文教室オトモです。

この連載では

中卒フリーター→東大→国語専門塾と個別指導塾の運営

を経験した私あもれが

その後の人生に役立つと思ったものを
連載で紹介しております。

第2回は「国語力」です!  

宣伝みたいになっちゃいますが、
この記事はオンライン国語教室の開校前に書いたものなので許してください笑

知識・経験≒国語力!

あたりまえなのですが
学校をやめるということは、

教室の席に座っていれば、学校側が提供してくれたであろう

知識や、経験

を手放すということでもあります。

そのため、学校を中退したならば
今後の人生設計に必要な情報や、武器や防具、アイテムやスキルまで・・・
ゼロから自力で調達しなければなりません。(RPGみたい!)


そこで、私が高校中退後に手に入れたもの中で一番心強いと感じたスキルが

「国語力」です!

これがなければ、どうなっていことか・・・
いまでは考えられません(^^;)
 

今回は「高校中退」だからこそ「国語力」が大切になる
その理由を、体験談も含めて説明していきたいと思います。
 
具体的な国語力アップの方法は、別記事にて連載していきます!

高校中退者が国語力を身につけるべき3つの理由

  1. いろんな文章が自力で読めるようになる
  2. じぶんの考えや感情を人に伝えられるようになる
  3. 判断力が身につく

です!

ひとつひとつ、順に説明していきますね。

① いろんな文章が自力で読めるようになる

「いやいや、すでに今、文章読んでるし!」
と、お思いの方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、ネットに掲載されている記事はたいてい
「どんなひとでも読みやすい」ことが想定された文体で書かれているため、
「国語力」が無くても、誰でもある程度の理解ができるのです。

とはいえ、
本当に筆者の意図を理解できているのか
自分では判断しかねますし、

読み取った情報を
自分の考えや、生活に落とし込むことができなければ、
ただ文章を目で追っているだけで、
読んでいるとは言えませんよね。。。

また、本を読んでいて

なんだか文章を見るだけで眠くなっちゃう・・・」
「読もうとしてもぜんぜん頭に入ってこない・・・」
「読めない漢字が多すぎて、意味を調べるのが面倒くさい・・・」

と、途中で理解を諦めてしまうこと、
ありませんか?

これは、
「書き手が文章ド下手」
もしくは
「自分の読解力が足りない」

ことが原因ですが、・・・多くは後者です。

情報量が多い、つまり内容の充実した文章は
それ相応の読解力が身についていないと、苦痛でなかなか読み進められません。 

しかも、情報量の多い文章のほうが、専門性が高く抽象度も高いので、
少ない文章量/短い時間で多くの学びを得ることができます。

そのため、
読解力がないままに独学を試みたところで

  • やさしい文章レベルの本ばかり読む→成果が出るまでに時間がかかりすぎて挫折
  • 専門書を読もうとする→理解するまでに時間がかかりすぎてなかなか読み進められず挫折

という、2パターンの失敗に陥りがちです。

逆に言えば、
「読解力」さえあれば、どんなジャンルの文章でも
自力で読み進め、知識を蓄えることができるので、
今後の人生で、新しいことを学ぶためのハードルがさがります。

これだけインターネットが普及した時代。
1回ググれば、ありとあらゆる情報を手に入れることができます。
つまり、ITを駆使して、そこから得た情報をきちんと理解することさえできれば

「教科書に沿って進められた授業を聞いて、ノートを取る」

というスタイルの学びを経ずとも
効率よく、内容の濃い学習ができるはずです。 

書いてあることを、書いてあるとおりに理解し、自分のものとする読解力。

高校を中退し、独学で知識を身に着けてから進学や職業選択をしたい!
まだやりたいことがわからないからこそ、いろいろなジャンルの教養を身につけたい!

と考えるのであれば、まずはこの力から身につけることをおすすめします!

②自分の考えや感情を人に伝えられるようになる

「高校中退」のデメリットとして

「言わずもがなの安心」を相手に与えられない

というものがあります。

・・・というだけでは、なんだかよくわからないと思うので
詳しく説明しますね。


前回の記事でもお話したとおり、日本人の高校進学率は98.8%!
という、すばらしい数字です。

しかし裏を返すと、
ほぼ全員が、18歳まで同じような生活スタイルで暮らしている
ともいえます。

朝起きて、制服に着替えて、5、6コマの授業を受けて、放課後に部活やアルバイトをして、帰宅して、宿題をして・・・

とまあ、こんなところでしょうか。 

もちろんこの通りに生活していない高校生もたくさんいるはずなのですが、

皆が「高校生」に対する一定のイメージを共有しているし、
どの高校も、学習指導要領に定められたカリキュラムに沿って授業が進められるため
10代後半に経験すること、学ぶことの多くを、ほとんどの日本人は共有している

と、考えられています。

となると、
日本にいる限り「高卒」という肩書きがあるだけで、

「じぶんも10代で、あなたと同じ知識を学び、同じ経験をしてきましたよ」

と、相手に知ってもらえることとなり、
これは、初対面の相手から一定の信頼感を得て、警戒心を解くことにつながります。

しかし!

経歴が「高校中退」だと、この「言わずもがなの安心感」が通用しないのです。

「高校行ってない?じゃあ、何してたの??何者なの??」

という疑問や不信感をもたれてしまうというわけです。 
これが「中卒」の人を正社員として採用する会社が少ない理由だと、私は考えています。

自分たちが高校で経験したアレも、コレも、してきていないのか・・・
となると、ずっと一人でひきこもってたの?
自分たちと同じような常識は持っていないんじゃないか??
自分たちとうまくやっていく社交性がないんじゃないか???


と、組織の仲間に入れるのを不安に思うというわけです。


そこで、信頼を得るために役立つのが「表現力」
自分の体験してきたこと、考えていることを、言葉にできる力です。

  • どんな経緯で、どんなことを思って中退したのか
  • 10代後半をどのように過ごしていたのか

就職や進学の面接ではもちろん、日常生活でもよく聞かれます。
(聞いてくれるのはまだいい方で「聞いちゃいけないのかな?」と相手が先に気をまわして、ぎくしゃくしたまま信頼関係が構築されない場合もあります。)


そのたびに自分の考えや経歴を、相手にも理解してもらえるように説明ができれば
「高校中退」からでも、信頼関係を十分に築くことができます。


「高卒」という肩書きがないぶん、それに相当する信頼関係は自分で作らなければならなくなるというわけです。


自分のことを話すって、ちょっと照れくさいし、難しいですよね。
しかし、多少の苦労はしても、自分のことを自分の言葉できちんと説明ができるようになると、
かえって「言わずもがな」よりも強固な信頼関係が築けるようになります。


おすすめです!


例外もあります!

「言わずもがなの安心感」
が重要視されるのは基本的に日本国内の話なので、

自分のことを人に話すなんて無理!いや!って人は
海外で生きていく道を探ったり、
言葉以外(技術とか)で信頼を築けるよう、準備しておくのも良いと思います。

判断力が身につく

国語力を強化して「言葉」に敏感になると「論理的な判断」ができるようになります。

私は半年しか高校に通っていないので、実感としてあまりわからないのですが、
おそらく高校に通って、同じ教室で毎日同年代の人と集団生活を送ると

「相対化による判断」

は、ある程度得意になっていくと思うんですよね。 


「あの人よりあの人のほうが、性格がいい」
だとか
「あいつはまあ、面白いほうだ」
とか
「あのくらい服装が派手だと、周りから浮く」
とか
「こういう場面で、この発言は過激すぎる」
とか・・・

いわゆる「空気を読む」感覚です。


こういう基準って、誰かにわざわざ教わるものでもないのですが
「大きな失敗をしないで、周囲の人間とうまくやる」
ためには、便利ですよね。

狭い空間での相対化ばかりがくせになると、
大局観で物事を把握することが苦手になる可能性もあるので
良し悪しはあるかもしれませんが・・・。

学校に行かないと、
相対化による判断基準を経験的に身につける機会が減るので、

「悪い人にだまされそうになっていても、気が付かない(都合のいい人)」
「その場にふさわしくない振る舞いや発言をしてしまう(KYな人)」

といった、人間関係でのミスが多くなると思います。
(かくいう私も、相対的な判断は苦手です。20代前半までは特に苦労しました・・・)

そんなことで傷ついたり、傷つけたりすることを避けるためにも
「論理的判断力」を身につけることをおすすめします。

わかりやすく言うならば、

「飲むだけで1ヶ月に10キロやせる薬だよ」

と言われたときに、 

やせるという現象は、摂取エネルギーより消費エネルギーが多い時に、あらかじめ体内に蓄積した脂肪や筋肉を燃料として使うことで起こるのだから、「飲むだけでやせる」は、理論上無理だな・・・

と、脳内で言葉で論理立ててから
「あやしい」という判断をする、判断方法のクセ付けのことです。
 
「なんとなく、あやしいなー」

と、思うのでは足りない思います。

こういう直感的な判断は、過去の経験をもとに行われます。

そのため、学校のように他人と比べ合う環境に身を置かず、
相対化のケーススタディが少ない人が自分の直感に従ったとしても
間違っている可能性が高いからです(^o^;)

「論理的な判断力」を鍛える方法はいろいろありますが、
読んだり、聞いたりした情報や、そこから思考した内容を言語化する習慣をつけることが基本です。

まとめ

今日は「高校中退」をしたら「国語力」が大切になる理由を3つの観点から説明しました。

①いろんな文章が自力で読めるようになる

②じぶんの考えや感情を人に伝えられるようになる

③論理的な判断力が身につく

どれも、自分らしく、力強く生きるために大切なスキルだと思います。


具体的な「国語力」の鍛え方は今後改めてご説明していきますね。

以上、国語力あっぷのすすめでした(^o^)